応急処置の基本について(病気)
鳥は自分の病気を隠す性質があります。どんなにつらくても、飼い主が来ると
元気そうに振る舞うのです。ですので、飼い主が見てすぐに具合が悪いとわか
るような状態は、危篤状態だと思って下さい。特に体の小さい小鳥は1日絶食
すれば落ちてしまいます。(鶏ぐらいだと1日絶食しても持つらしい(^^;))
具合の悪くなった鳥への応急処置ですが、
1.まず暖める。鳥の体温は42度ぐらいです。25度から40度ぐらいまで
の間で鳥の羽膨らみがとれるぐらいまで保温しましょう。ただし、高温保温
になった場合は熱射病の危険を伴いますし、保湿も必要です。常に人がつい
て温度管理をしてください。また呼吸器系疾患の場合は呼吸を圧迫する場合
がありますので鳥の呼吸がおかしいようでしたら温度を下げて調整して下
い。
2.とにかく食べさせる。まずフンの量をチェックして下さい。健康時にする
サイズのフンが1日15個以下であれば、体を保持するだけの量を食べて
いません。鳥は良く殻だけ剥いて餌を食べない嘘食べをしますので、食べ
た量は体重とフンの量でチェックします。前述したとおり、小鳥は食べな
いとすぐに落ちてしまいます。食べない鳥に一時的に血糖値を上げて、食
を取り戻させるには、ポカリスエットが有効です。人肌に温めてスポイト
などで与えて見て下さい。ただし、長期に渡って与えると糖分で真菌症を
引き起こす恐れがあるので、あくまで病院に行くまでの応急処置です。
また、鳥は拾い食いの習性があるので、餌を床に撒いて食べられるように
しましょう。手乗りの場合は飼い主が手から与えると食べる場合がありま
す。一粒ずつでも良いので食べて貰って下さい。
フォーミュラなどがあれば、それを人肌のお湯で溶いてスポイトで飲ませ
てもいいです。幼鳥・成鳥問いません。
3.安静にする。飼い主が気になって覗くと、体力のある限り元気に振る舞お
うとする個体が多いので、鳥から飼い主が見えないようにしましょう。
4.夜間も点灯する。これは獣医師により意見が分かれるのですが、私は点灯
する方に賛成です。鳥は明るくても眠ければ寝られますが、暗いと採餌意欲
が落ちるように思います。少しでも食べて貰うためには、夜間も点灯する方
がいいと思います。
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