我が家でした決断は、「親鳥に家の中に入ってきて育てて貰おう!」でした。
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人手で野鳥の雛を育てる場合、どうしても親鳥ほどの頻繁なケアが出来ません。
そのため、雛にも負担が掛かりますし育て方が悪いと雛に障害を負わせてしまうことにもなりかねません。
なんとか育て上げたとしても、野鳥として生きる術や仲間とのルールなども教えてあげることもできません。
ですから出来る限りの努力をして雛は親元に帰すべきだと考えています。
人の子は人が、ムクドリの子はムクドリが育てた方がちゃんと育ちますし、雛のためでもあります。
幸い、親鳥たちは夕方雛の声に気がついてかなり騒いでいました。自分たちの子がまだ生きて家の中に
いると気がついたようです。
我が家で出した決断は、「ムクドリは民家に巣を作るぐらいなので、人を利用する習性はあるし、親鳥
は巣立ち間際まで育った雛鳥への執着が非常に強い。それならば、警戒心・恐怖心を乗り越えて巣の近くの
2階の窓の中(踊り場)を新しい巣にして子育て続行していただきましょう。」と言う事でした。
そして昨夜は親鳥を呼び込むための準備をしました。
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翌朝。夕べ、2階の階段踊り場の窓から雛の声をさんざん聞かせたのが良かったのか、今朝は5時前
から親鳥が来て雛を呼び、それに気がついたヒナが鳴き出しました。
夕べのうちに、仕掛はばっちりです。
長丁場になるかもしれないのでまずはヒナにたんと食べてもらって腹ごしらえしてもらい。
親鳥の呼び込み大作戦開始です!
作戦はこんな感じ。↓
元の巣穴に近い窓を開けて、親鳥を呼び込んで雛に給餌して貰おうと言う実にシンプルな作戦です。
窓の中の仕掛はこんな感じ↓
早朝のため気温は低く風もありちょっと寒かったのですが、ヒーターも入れてるのでヒナ達には
ちょっとガマンして貰い、保温用クーラー事窓辺に配置しました。
そして窓の縁とヒナの入っているクーラーボックスを同じぐらいの高さに調整しました。
こうすると、窓の向かいの電線からヒナが見えるはずです。
ちょーどしょぼい10万画素程度のCCDカメラがあったので、観察できるようにそれも設置して
みました。窓から来るのは親鳥だけとは限りません。カラスや猛禽が雛を狙う可能性もあるからです。
そして、少しでも親の警戒心を削ぐためにヒナ+窓を目隠しの黒い布で覆いました。
黒い布は夕べのうちにタッカーでガツガツガツと壁や天井に打ち付けましたよ(^-^;)
出来上がりは下の写真です。↓
その後は人間は息を潜めて待つだけです。
隣室でCCDカメラの画像をパソコンで見られるように旦那さんがセットしていってくれたので、
外敵が来ないか、雛がクーラーから飛び出して窓から転落したりしないかモニターで
観察することが出来ます。
雛の声はしっかり聞こえるし、きっとヒナの姿も見えたのでしょう。
盛んに親子で鳴き交わしています。
声だけでも親鳥がもんもんとしている様子がわかります。
1時間経ち、2時間経ち・・・ヒナたちは朝の腹ごしらえも尽きてきたのでしょう。
お腹が空いたらしく親鳥の一挙一動に反応して盛んに鳴いてます。
親鳥も雛に餌をやる気満々で、口には虫がくわえられています。
写真は胸に白斑のある父鳥です。
そして・・・そして・・・・とうとう父鳥が勇気を振り絞って、窓辺に飛び込んで・・・・
ヒナ達大喝采!
が、クーラーの縁まで飛び込んだものの・・・おとーちゃんそのまま逃げる。
ヒナ達すぐ意気消沈。
それに心揺らいだのかさらに父鳥もう一度チャレンジ!
ヒナ達大喝采2!
しかしおとーちゃん恐怖心に負けてまた逃げる。
ヒナ達どん底気分。
それでも、3度目の正直で、おとーちゃん決死の覚悟で家の中まで
入り込み、なんとか餌をヒナの口の中に突っ込みました。
おとーちゃんやりました!
もらった1羽は大満足!貰えなかった2羽は大ブーイングです!!
それから1時間の間に悲壮な顔をした父鳥が3回飛び込んできました。
雛は全員餌が貰えたようです。
母鳥も飛び込んできましたが、彼女は「怖いっっ!!」とパニックになったまま
2.3回布や窓や壁にぶつかり飛び出していったっきり戻ってきませんでした。
しかし父鳥の方は1時間も過ぎる頃にはすっかり慣れたらしく、3分に1回程度の割合で給餌しに
来るようになりました(^-^;)昼前までは、ヒナの口に餌を押し込んだら即行で逃げていたのに、
13時を過ぎる頃には、クーラー周りを物色する余裕まで出てきました・・・・。
さすがムクドリです。たった6時間でこうも馴染むとは。
人間の方がびっくりの順応能力です。
その後父鳥の給餌を観察していると、給餌回数は1時間に20回ほど。しかもブドウムシより
大きめの虫を食べさせています。午前中と夕方がそのペースでお昼ぐらいは回数が減りますが
それでもムクドリの雛はかなりの大食漢です。
(ヒナたちに一番好評だったブドウムシを親鳥が与えるような量をあげてたら、1日数千円ずつ
掛かって、あっという間にムク雛破産に陥りそうだなと思いました(^-^;))
そしてヒナたちは親鳥の声をちゃんと聞いていて、親鳥が警戒鳴きすると身を伏せます。
昨日は人を見ると餌をねだっていたのに今日の夕方になると人に警戒して伏せて口を開けなく
なりました。
こういった危険やルールもやっぱり親鳥じゃないと教えられませんよね。
なんにしても親鳥が見捨てないで給餌しに来てくれて本当に良かったです。
↑こんな感じで別室でモニターで確認していました。
しょぼいCCDカメラでも動いている様子や給餌の様子がわかるので充分です。
親鳥はCCDカメラは全く気にならないようでした。<というか気がついてないのかも。
こうしてなんとか親鳥の呼び込みに成功しました。
親鳥がこのまま給餌を続けてくれるのなら、昼は親に任せて夜のみ人間が補助給餌をする
という形になりそうです。
この日は18時35分で親鳥が来なくなったので、窓を閉めました。
うちの近所はハクビシンなどもいるため、夜間でも安全ではありません。
明日もちゃんと給餌して貰えるかはわからないので、雛にブドウムシなどを食べ
させてから寝ました。
このまま親鳥がしっかり育てて巣立たせてくれるのであれば・・巣立ちまでは
後1週間から10日程度だと思われます。
明日も、親鳥が給餌を続けてくれるかはわかりませんし、この辺を縄張りとしている
でっかいハシブトガラス夫妻がヒナに感づいたようなので、まだまだ安心はできま
せんが父鳥が大きな壁を乗り越えてくれたのは、本当に嬉しかったです。
無ちゃん↑
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■体重記録
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→続きます。
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